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50プロダクト 540インライン・ユニット、280〜300ギヤダウン・ユニット
文と写真: 才川知利氏(小諸市) ラジコン技術 2006年6月号に掲載
その4

28O〜300クラス用も開発

 次は、あるユーザーさんからの依頼で開発した280〜300クラス・ギヤダウン・ユニットのお話です。 50プロダクトでは、ユーザーさんからの依頼も受け付けています。 最初の依頼メールは、このようなものです。 

関西方面のN氏から…
 今朝、愛知県豊明市の方より、耳寄りなお話をお聞きしました。 ギヤの製作をお願いできるかも、とのこと。 280クラスのギヤを長年探していました。 何も分かりませんが、厚かましくも、次に記してみましたので、お手数ばかりですが、何卒よろしくお願いします。 
@構造…………………………
  ●ピニオンとスバーの2枚組みで、ギヤ比は2.5前後?
  ●モジュール?50か60  できれぱ、ピニオン内径2mmのイモネジ止め。 
  ●出力軸経3mmと2.3mm
  ●プロペラ取付け長さ20mm前後
  ●ノーマル・モーター(長さ30mm)が使用できるように。 
   できれば、ブラシ部が前側になるようにしたい。 
A出力 ……………100W前後の小型
B希望重量…………………12g前後
 こんな感じでというか、この程度の依頼内容で社長の頭は古、じゃない、フル回転してCADとお友達になります(写真6)。 さっそく、このユニットもテスト依頼がまいりましたが、こちらは正直、気楽でした。 なんたって、最高で、まあ100(150)Wですから、ギヤの歯について強度を心配する必要はありません。  

写真6/300クラス・モーター用のギャグウン・ユニット。 
左から右の形へ進化。

それにしても、スピード280モーターには、モーターを止めるネジが切ってありません。 手元にあるグラウプナのユニットは樹脂で、280モーターの外径ピッタリのケースに押し込んでありますが、金属製でどうするのだろうと思っていましたら、できた答えは超軽量の取付方法、ナイロン・ストラップで縛ってあるだけ! 現物を見たときは目が点になりましたね。 「これで大丈夫〜?」というのが正直な感想でした。 ところが、実際に取り付けてみると、ガッチリしていて、取付けも取外しも超簡単。 目からウロコと言いますか、正直、玄人の発想はすごいなあと感心してしまいました。

 300ユニットは、防火壁に取り付けるように取付けステーが出ています。 分割式の4点止めですが、これもテストの結果から最終的な形状を決めてあります。 フロベラ側出力軸は2.3mmとなっていますので、豊富に出回っているスピード400用の機材が使えます。 また、ユニオンモデルさんのモーター・ユニットとは取付穴位置は異なりますが、取付面からシャフト前端までの距離がほとんど同じなので、換装も可能かと思われます(ただし、相当に軽量なので、重心位置の調整が必要になります)。 
 フロントのベアリング・プレートの取付穴はM2-16mm間隔ですので、不要ならば、後ろ側のステー部分を金ハサミなどで切断すれば、前側で取り付けることもできます。 さらに、どうしても2.6mmネジを使いたいという方には、そのまま2.6mmのタップを立てても大丈夫なように肉厚を設定してあります。 
 280モーター用のテスト機には、手持ちの10年ものの、かわいいチェックメイト君に再度活躍を願って、薄いグラス板をハサミでチョキチョキ切って、取付けの棒材を瞬間接着剤で貼り付けて、30分で載せちゃいました(写真7)。 ここで困ったのは、以前のユニットに比べて超計量なこと。 リポ・バッテリーにできるだけ前に載ってもらって重心を合わせました。 
 最初はギヤ比が2.5:1しかありませんでしたので、どうしても使えるフロペラが限られてしまいます。 また、同ユニットの発展版として、スピード300対応も開発しようということで、2.11:1〜4.09:1の4種類のギヤ・セットを開発してもらいました。 

写真7/280クラス・モーター用ギヤダウン・ユニットを搭載したチェックメイト。
ご存じ古崎仁一氏が設計した知る人ぞ知る名機。
 300モーター用のテスト機としては、ユニオンのARF PT−19を社長の趣味?で選択しました(写真9、10)。 このPT−19への300ユニットの搭載には、純正のユニットの位置に何も改造せずに、木ネジ4本でポン載せが可能でしたので、かなり幅広い機体に搭載可能だと思います。 ただし、純正ユニットに比較して相当に軽重ですので、メカ類は全員集合で、できるだけ前方に移動しないと重心が合いません。 軽重なのは良いことですが、製作時には、このユニットが軽重であることを頭に入れておいてください。 
 スピード280と300では、モーター寸法はほぼ同じですが、280はまあ40Wクラス、300では100Wにもなろうかと段違いの性格です。 このため、幅広いギヤ比の設定を行なっております(写真8)。 

写真9/280クラス・モーター用ギヤダウンン・ユニットとPT・19。


写真10/モーターの固定はナイロン・ストラップ!
 データの一例ですが、
●280モーター
 ギヤ比……2.11:1
 プロペラ……GWS8×6
 リポ・バッテリー……700mAh 2セルで地上3.7A

●300モーター
 (グラウプナのSPEED300、ユニオンの280系、GWSの350系のモーターに対応)
 ギヤ比……4.09:1
 プロペラ……ロベ8×5折りペラ
 リポ・バッテリー……880mAh 3セルで地上9.5A
 ギヤ比……4.09:1
 プロペラ……グラウプナ9×5折りぺラ
 リポ・バッテリー……910mAh 2セルで地上10.8A

となっています。 「2005秋・電動機の集い」では、280モーターのチェックメイトと300モーターのPT−19で軽快な飛行を見ていただきました。 

写真8/300クラス・モーター用ギヤダウン・ユニットと、各種ギヤ。
2.11:1〜4.09:1の4種類がある。
 



その3 その5へつづく

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