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ドクター角倉の電動機情報(掲示板より抜粋) 61)

61)飛行スピード (2004年3月14日〜4月29日)

飛行スピード

クロスの飛行場で、私の「マーチ540」(8Tモーター、6セル3300NiMH、APC12*6E)の水平飛行スピードを測ってみました。 測定方法は、飛行場の端から端まで(136m)何秒かかるかというストップウォッチさえあれば誰にでも出来る簡単な方法です。 目の前の滑走路上空を全開飛行させると、かなりのスピード感があるのですが、
結果は94km/hとなっていました。 飛行距離が短いので、ストップウォッチの押し方次第で誤差が大きいかもしれませんが、以前、尾島の集いの時、200mの滑走路で今井さんの「マーチ540」を計測した時も93km/hでしたから、それほど間違った数字ではないと思っています。

因に、尾島の集いでは、最高154km/h出した400クラスパイロン機がありました。 尾島で開催する集いでは、この様に、チャレンジの部でスピード計測も行っています。 方法は、200mの滑走路上空を右からと左からの計2回、飛行してその時間を計測するだけです。 短時間で終了するので、「アピール飛行の部」で飛行した機体の飛び入り参加もできます。
どんな種類の機体でも構いませんから、自分の機体の飛行スピードに興味がある方は参加してみてください。


飛行スピード

今回の集いのチャレンジコーナーでは、パターン機のスピードも測ってみました。

熊谷さんのSCAT(24NiMH3300):フライト初期170km/h
水谷さんのエボリューション(24NiMH3300):フライト後半で144km/h
私のマーチ540(6NiMH3300):初期で100km/h
この他にスピードガンで測った参考記録で
才川さんのアビオニックF5D(8N1300):180km/h
という結果でした。

3kg台のパターン機ともなると結構なスピードで飛んでいるのですね。 風が無ければ、ゆっくり飛ぶ方が優雅で良いのですが、風のある時はそうも言ってられませんし、パターン機がどれくらいのスピードで飛んだら良いかは、いろんな要素が絡んで来るので、難しいものがあります。


ピッチスピードの不思議

私のマーチの水平飛行スピードは、大体90km/h台は出ている様です。
ところが、プロペラピッチ×回転数から計算したスピードを比べてみるとちょっと変な事になっているのです。
マーチの使用ペラは12*6E、初期回転数は7800rpmなので、仮にピッチと同じにペラが進んだとすると、
6(in)×0.0254(m)×7800(rpm)×60÷1000=71.3(km/h) でしかないのです。

プロペラはネジと違ってピッチと同じに進む訳ではありませんし、回転数も上空で変わるのは当然なのですが、それにしても、かなり違っています。 実際の方がスピードが出ているのです。
私は細かい調査や分析など出来ませんが、もし、飛行中のプロペラ回りの空気の流れを調べたり、ペラ回転数やバッテリーの電圧電流などを測る事が出来たら、何か面白い事が分かりそうです。


ピッチスピードの不思議 その2

私の機体の例だけでは不十分かもしれないので、熊谷さんのSCATについても計算してみました。
使用ペラは14.4*10.5、初期回転数は8200rpmあたりとして、仮にピッチと同じにペラが進んだとすると、
10.5(in)×0.0254(m)×8200(rpm)×60÷1000=131(km/h)
やはり、実測値170km/hには及びません。

実測値÷ピッチスピード を計算してみると、
マーチ 100÷71.3=1.4
SCAT 170÷131=1.3
と、3〜4割も違っています。


ピッチスピードの不思議 その3

算出速度と実測速度の違いについて寺田さんに伺ってみたところ、「それは普通の事で、プロペラに当たる空気の角度やペラ回転数増加分で説明がつくはず」との事でした。

プロペラについて考える時のポイントとしては・・・
・プロペラは翼である。
・飛行機が主翼の揚力を利用して飛ぶのと同じ様に、
 プロペラで発生した揚力が推力となっている。
・「空気を後方に押しやった反動で飛ぶ」と考えない方が良い。
・揚力は下面の正圧と上面の負圧を足したものだが、負圧による力の方が
 正圧の分より断然大きいので、特に上面側が大事。

・・・等の事があるそうです。

私としては、「プロペラ断面は上面が彎曲している翼型なので、多少のマイナス迎え角でも揚力は発生するとしても、ちょっとマイナス過ぎるのでは」と思っていたのですが、余計な考えだった様です。
寺田さん、アドバイスありがとうございました。


出遅れましたが

私のお手軽F5Dは、CAM5.2*5.2で地上23,000回転です。
5.2*2.54*23,000*60=182キロですのでペラのスリップ分と上空での伸びを併せて大体合っているようです。 寺田さんのおっしゃる通り、吸い出される?効果はダイヤの大きいペラほど大きいような気がします。
それはさておき一昨年の春の集いで強烈自爆をやらかしてからどうも春の集いは何か怖いものがありましたが、今年は全機無事に生還してホっとしました。
今度は200キロに挑戦しますね。
すでにアビオF5Dが自爆しても良い?ように、アリアンP5も入手しましたので・・・(懲りないやつ・・・)
(長野の才川氏)


Re:出遅れましたが

才川さんの記録については、スピードガンでちょっと測っただけなので、初期ならもう少し出ていたかもしれませんね。 ただ、スピードガンの測定は、あくまでもその瞬間だけのものであって、進行方向や風向きなどの影響を考えると、必ずしも正確とは言えないと思いますが。
もちろん、ストップウォッチによる計測もかなりいい加減ですが、アトラクションとしての面白味もあるので、また次回には挑戦してみてください。
それにしても、あの大きさの機体が200キロ近くで飛ぶと、本当に速く感じますね。 操縦も大変そう。




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角倉真広 
kdkr@cb.mbn.or.jp
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