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ドクター角倉の電動機情報(掲示板より抜粋) 55)
55)モータのブラシとコミュ研 (2003年9月5日〜10月9日) ブラシ表面の状態とコミュ研のタイミング ブラシの写真を撮ってみました。↓こちらを参照してください。 http://www.50products.com/bbs/kadokura-030905.htm 私のモーターのブラシの状態 角倉さん、こんばんは。 私も540ブラシモーター使っていますが、ブラシはこんな風になったことないです。 コミュ研魔のタイミングはコミュの状態を見てやっています。 大体10〜12フライトに1回です。 以下の仕様にて使用しています。 バッテリー:RC-4/5SC 10セル 電流:32A位 角倉さんの様に綺麗に写真が撮れていませんがアップしましたので見てやってください。 トップページからAtlas Excel-S Modified DBL16Tをクリックしてください。 http://www6.plala.or.jp/kazupon/rc/index.html (かずぽん氏) Re:私のモーターのブラシの状態 かずぽんさん、こんばんは。 ブラシの写真ありがとうございました。 ブラシ表面の状態は正面からの光線の為、ちょっと分かりにくかったのですが、光の反射量からすると、かなり滑らかな様ですね。 それと、コミュの写真からは、傷みが少ない状態だという事が判りました。 多分、電流が少なめなのでコミュやブラシの傷みが少ないのでしょうね。 削り込む量に関しても問題ありませんし、今の使い方がちょうど良いのでしょう。 私の写真は、傷が良く判るような光の当て方をして撮ってありますので、かずぽんさんのブラシももうちょっと使った時には、写真C,Dのような状態になるのでは、と思いました。 ブラシモーターは手がかかって面倒な事もありますが、扱い方によって引き出せる能力が違ってくるという面白さがあります。また、何かありましたらお知らせ下さい。 ブラシ使用状況 今回の私のブラシ表面の写真は次のような使用状況のものです。 また、1つのブラシを順をおって撮影したものではなく、説明の都合上、各時期に相応しそうなものを選んでみたものです。 ブラシ:ヨコモ081(S-PROモーター純正品) バッテリー:6セルNi-MH3300 電圧:6.5V(予想) 電流:初期50A前後 機体:マーチ、ボレロ それで、一番肝心な性能としては、コミュ研直後が僅かにペラ初期回転が高いだけで、あとは、写真A,B,Cいずれも同じような回転数を出しています。 そんな訳で、実用上は写真Dの状態でなければ問題無いと思っています。 私のモーターのブラシの状態 光の当て方まで、考えていませんでした。 なかなかピントが合わず何枚も写真を撮ったのですが、一番良かったのがあの画像です。 ブラシの状態は、角倉さんの画像のAの状態だと思います。 今までブラシの減り具合は気にしてましたけど、表面の状態は見ていませんでした。 私の場合はコミュがこれ以上荒れてくると急激にブラシが減り始めました。 私の画像のあの状態で傷みが少ないと思われたということは、角倉さんのコミュは もっと荒れた状態まで使うということですね。 それで、ブラシがあまり減らないというのは私と違いますね。 私は一度、14フライトさせたら急激にブラシがなくなってしまい、それ以来12フライト以内にコミュ研磨をするようにしています。 それでもまだ、モーターを買った時のブラシを交換しないで使っています。 先週までで93フライトさせました。 急激にコミュを減らして以来、こまめにコミュ研磨をしているからか、減った為にスプリングの力が弱まった為か分かりませんが、最近はほとんどブラシが減りません。予備のブラシは買ってあるのですが一個も使っていません。 ところで、ブラシの状態が角倉さんの画像のCのようになっても、そのまま使うとまたAの状態に戻るのですか? ブラシモーターは時間が無いときは面倒ですけど、コミュを削ってピカピカになるのは楽しいですね。 (かずぽん氏) ブラシ表面のチェック フライト数は、コミュ研時期の目安にはなりますが、「何フライト目にはこうなる」という『ものさし』でもないので、ブラシやコミュの状態を判断基準にするのが良いと思います。 ちょっとした例ですが、一緒に飛ばしている今井さんは、13Tモーターで負荷も小さめの頃は、40フライト以上のサイクルでしたし、私がNi-MH3300を使い始めた軽めの負荷の頃は、ブラシがもっとピカピカでした。 かずぽんさんのコミュの画像を見る限りでは、かなり奇麗な感じなので、もうちょっと使えるような気もしています。 ただそれが何回かは分かりません。 1回なのか10回なのか。 でも、いずれ、Cの状態になり、その後すぐにDの状態になってしまいますから、こまめなチェックは必要です。 以前の14フライトでの事は運が悪かっただけかもしれませんので、もうちょっとチャレンジしてはいかがかとも思っています。 続く セレートブラシ 「画像Cのようなブラシをそのまま使うとまたAの状態に戻るのですか?」 との事ですが、全くそのとおりです。 車の方にはセレートブラシという物がありますが、私の感じでは、画像CやDはちょっとしたセレートブラシです。しかも、そのとき使用しているローターにピッタリ合う。 こんな良いものを使わない手はないですよね。 厳密に言えば、コミュが削られて細くなっているのですが、これはほとんど無視できます。 既製品のセレートブラシの溝がどれくらいの深さかは知りませんが、ある程度の深さがあっても、実際に使ってみると結構短期間に溝は無くなってしまうものです。 画像CやDのブラシは、既製品に比べれば遥かに浅い傷ですから、短時間で傷も消え、1フライトでツルツルのブラシ表面になってしまいます。 ブラシに現れる細かい傷の原因ですが、 ・ブラシのかけらやゴミ ・コミュ切削時のバリ、 等が考えられますが、スパークで飛び散ったカーボンや銅がコミュの表面に付着するのも一因ではないかと推測しています。 コミュ研の目安 色々とご回答ありがとうございます。 今井さんのマーチ?は40フライトノーメンテですか。 負荷が軽ければそんなに持つものなんですね。 そう言えば、ムサシノ540モーターはプレイリー等の軽負荷では恐らく100フライト以上できそうです。 私もフライト数はコミュ研磨時期の「目安」にはしているのですが、機体から降ろしてバラしてしまうと「折角だから、削ってしまおう」と思って研磨してしまいます。 でも、よく考えるとブラシ表面の検査なら、わざわざ降ろさなくても出来るので次回からはもう少し我慢してみようと思います。 コミュの検査は全部バラさないと、どうも見難いような気がするのですが、やってみます。 セレートブラシですが、あれはコミュとの接触面が少なくなるので電流は流れ難くなるような気がします。 車の場合は充電初期の電流を抑えてマイルドな特性にすると為に溝が彫ってあると思いました。 しかし、1フライトでツルツルという事ですから問題は全くないですね。 (かずぽん氏) ブラシのチェックのコツ 今井さんの40フライトというのはかなり以前の話で、最近のようにパワーが必要になってくると、どうしても周期が短くなってしまいます。 この辺がブラシモーターの辛いところですね。 因に、今井さんは現在、P-05を練習したり、ファンフライ機を始めたりしています。 コミュレーズを持っているクラブ員は多いのですが、今井さんのモーターに関しては私がコミュ研したり、回転数を見るなどのアドバイスをしています。 ブラシモーターを使う場合の話ですが、まず、ブラシのチェックが簡単にできるような機体構造が良いですね。 それで、ブラシ表面を見る時は、ツヤがあるかどうかに一番注目すれば良いと思います。 後は自分で色々やってみるのがブラシモーターの楽しいところです。 コミュテータの画像 コミュテータとコミュレーズ(コミュ研機)の写真を撮りました。 ↓画像と解説はこちらにあります。 http://www.50products.com/bbs/kadokura-030916.htm コミュテータの画像について 今回紹介した「傷んだコミュの画像」は、 機体:ボレロ モーター:ヨコモ11T2W バッテリー:6セル-3300NiMH 飛行内容:5〜6分の連続上向き飛行が中心という使用状態で、10フライトしたときのものです。 この画像から解る事としては、まず、基本的な事ですが、コミュの回転方向があります。 火花はブラシが離れるコミュの後端で多く発生しますから、このコミュは下から上の方向に回転していたことになります。 次に、これは特に重要な事ですが、この傷み具合はすでに使い過ぎの状態になっていると言う事です。 スパークによるコミュの侵食はコミュ後端から徐々に広がって行くので、調子が良い時は「コミュの前端は奇麗」なものなのでなのですが、画像の様にスパーク跡がコミュの前端にも見られる時は、すぐにコミュ研をする必要があります。 研磨量 使いすぎとの事ですが、この状態でコミュの研磨量はどの位ですか? (かずぽん氏) Re:研磨量 0.01mmで済んだかもしれませんし、反対に、もう1〜2回余計にフライトしたら、傷みが加速して0.02mmの削り込みになっていたかもしれません。 コミュの傷みの進み具合に関しては、今のところこんな風に(↑)感じているのです。 ところで、今回の私のコミュの画像は、かずぽんさんのに比べて、細かい筋がいっぱい付いている様に感じませんでしたか? コミュの傷み方は、基本的にはどれも同じ様なのですが、細かく見ると、それぞれ少しずつ状況が異なっています。 そこで、私のコミュについて、自分でも気になっている事があるのでここでちょっと触れておきます。 画像のコミュは、最近買った「ヨコモS-PRO11T2W」のものなのですが、これまでのものに比べ、ブラシ表面に細かい傷ができ易く使っていてちょっと傷み方が激しいと感じているのです。 私はいつも2〜3台のモーターを取り替えながら使用しているので、削り方や使い方が悪ければ、どれも皆同じ結果になるはずですが、今回の11T2Wだけが特に傷みがひどいのです。 何度コミュ研しても、あるいは負荷を軽くしても、改善されないのです。 それで、最近「ブラシが少し違うのでは?」と、思う様になったところです。 次はブラシを交換してみるつもりなので、また、何か分かったらお知らせします。 Re:研磨量 コミュの筋ですが、私のにもあります。 角倉さんの様にモーターをローテーションさせて使っていませんが 毎回、門倉さんのような状態になっているような気がします。 私は撮影テクニックが今一なので綺麗に撮れてないので分かりにくいですが、よーく見ると筋が入っています。 (かずぽん氏) ヨコモ091ブラシとコミュ ブラシに傷が付き易い原因は、ブラシ材質の他にも幾つか考えられるので、今回はその「気になっていた事すべて」を一度にやってしまいました。 本来なら、一つ一つ試して行くべきなのですが、とりあえず良い結果を得たかったからです。 その結果の写真がこちらです。 http://www.50products.com/bbs/kadokura-030929.htm ブラシの傷も少なく表面がツルツルした感じで、コミュ前端の傷みもほとんどありませんでした。 そこで、今回やった事ですが、まずブラシの変更があります。 「ヨコモ091」はビッグッコミュ用のブラシなのですが、手元に何個か残っていたので、材質は「ヨコモ081」と変わらないと思い、使ってみました。 ただ、実際に使うには、ビッグコミュ用に先端加工されているのを90°寝かせて使うので、2〜3フライトのランニングインと、その後のコミュ研が必要でした。その「ビッグコミュ用ブラシ」の名残りが、ブラシの画像とコミュのスパーク痕にあります。(中央部分に凹みがある) 次に、バイトのチップも、一年間使っていたので、新品に換えました。 それと、普段はコミュ研後のブレークインは行わないのですが、今回は念の為、やっておきました。 その方法は、進角を、スパークが最も少なくなる位置(ニュートラルから2mm程度ずらした所)にして、4セルで2〜3分空回しすると言うものです。 (その後、フライトさせる時は進角を付け直すのを忘れない様にします。 時々忘れて飛ばしてしまい、パワーが無いなー?なんて事があるので、要注意!) 後は、直接、モーターには関係無いのですが、ギヤユニットのベアリング交換も行っておきました。 一応良い結果は出せたので、何が良かったのか悪かったのか、これから少しずつ調べ直していかなければなりません。 6セルバッテリーとブラシモーター 「ヨコモ11T2Wのブラシに傷が付き易いのは、ブラシ材質が違うから」と思っていましたが、その後、ブラシを交換したり元に戻したりして調べてみたところ、特に違いは無い事が解ってきました。 今回の傷の原因はどうやらバイトのチップの切れ味が落ちていた事や、コミュ研直後のブラシが馴染んでないうちに、大きな負荷をかけ火花を多く発生させてしまった事などが原因だった様です。 ブラシモーターは、毎回同じ様にメンテナンスしたつもりでも、ちょっとした事が原因で違った結果になってしまう事があり、一概に「こうすれば、こうなる」とは言い切れません。 使い続けるには手間が掛かって面倒な面もありますが、そんな中で色々な経験を積んでいくのも楽しいものです。 そうやって色々やってきた結果、最近では、6セル-ボレロの「無風時ホバリング」が7分にまでなってきました。別の種類のバッテリーやモーターを使えばもっと良い結果にはなりますが、カー用6セルバッテリーとブラシモーターという枠の中でも、工夫していけばそれなりに良い結果が残せるものです。 チップについて コミュテータの切削に使っているダイヤモンドチップ(京セラチップ TPMH110304SE 材質KPD010)は、近くの機械工具店に注文して購入しているのですが、今回は他の部品を買う都合で、いつもと違う店から仕入れてみました。 すると、3千数百円と前より千円ほど高い値段になっていました。 随分値段が違っているので、どちらかが間違えていたのでしょうか? ところで、このチップを使う時は、あまり送りスピードを遅くしても良い結果にはならない様です。 回転スピードにもよるので何秒かけて削るのが良いとは言えませんが、ルーペで見て、削り痕が「奇麗なねじ状」になる様に心掛けています。 ************************* 角倉真広 p ************************* ドクター角倉の電動機情報 一覧に戻る |