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ドクター角倉の電動機情報(掲示板より抜粋) 28)〜33)

28)新年飛行会・トルクロールその2(2002年1月2日〜1月16日)
1月2日、参加人数は10人ちょっとと、例年の冬と同じ人数でしたが、それぞれに充分飛行を楽しむ事が出来ました。今や、飛んで当たり前の電動機。これからはそれをどう飛ばして行くかと言う操縦テクニックが重要になると感じられました。

トルクロールについてですが、開始時のホバリング姿勢にした時パワーを抜き過ぎてテールスライドになって崩れてしまうのを秋の集いの時や今回も見てしまいましたが、そうならない様にパワーは早め早めに追加出来れば良いですね。
まあ、それが簡単に出来る様なら苦労は無いのですが、とにかく、トルクロールは通常飛行とは全く別次元のものなので、練習練習ですね。その執念を持ち続けた人がマスター出来るものと思っています。
それと、トルクロール練習は失速後の回復が素早く行える機体の方が安全ですね。


29)タイミングプーリー・ベルト(2002年1月16日)
減速ユニットに使用可能なタイミングプーリー・ベルトを一般機械用部品の中から探してみると、次の2種類があります。
1つは一般用タイミングプーリー・ベルトMXLタイプで、もう1つがハイトルクタイミングプーリー・ベルトS2Mタイプです。
S2Mタイプはベルトの歯の高さが高いので、MXLタイプより高動力を伝える事が出来るのですが、残念ながら最小プーリーが14Tなので、大プーリーとの関係上、減速比4.3以上にするのが難しくなります。
それに比べ、MXLタイプの方は最小10Tからあるので、結局減速比が色々選べる、MXLタイプの方が採用になりました。
肝心のベルト強度については、そもそも電動RC機の減速ユニットで使用する様な、高回転領域はカタログデータ表には載っていなので、実際に使用して様子を見るしかありません。
私の経験では、これまで7〜10セルでは全く問題無い事を確認していますし、現在14セルでのテストも行っていますが、今の所無事に使用出来ています。
尚、20セル以上についてはベンチテストを行ったのみで、実際の運用テストまでは手が回っていないのが現状です。


30)プロペラの緩み止め(2002年2月7日)
モーターの運転が滑らかならばプロペラが緩む事は無いのですが、コントローラーや使用方法によっては、起動やブレ−キング時にプロペラが緩んでしまう事もあります。そんな時、私が行っている緩み止めの方法を紹介します。

まず、ごーまるユニットドライブカラーのペラ取り付け面に、M3ネジ穴を2個、加工しておくのです。穴位置の直径は15.8ミリです。次に、このネジ穴に頭の部分を切り落とした3ミリネジを立てておきます。
ネジの長さは、使用するプロペラやスピンナーバックプレートによって異なりますが、ペラに2ミリ程食い込む様なら良いでしょう。

プロペラやバックプレートには、ネジを通す為の穴が必要な事は言うまでもありませんが、この様にする事で3ミリネジがピン代わりになり、プロペラが緩む事は無くなります。


31)動力系統の振動(その1〜4)(2002年2月18日〜3月4日)
その1(2月18日)
大きいプロペラを回転させると、ある回転数になったとたん突然、動力ユニット全体が振動を始める事があります。振動が激しいときは機体を壊してしまう事もあるので、この原因と対策について長い間悩まされ続けていたのですが、最近になってやっとある程度の事が分かってきました。

【経験】
これまでの経験を整理してみます。
●プロペラ直径
540クラスのモーターでは、D13(13インチペラ)でも条件によって振動が発生する事があります。
そしてD14以上では必ず大きな振動が発生します。

●ユニットの固定位置
ギヤボックスのリアプレート(モーターを取り付けている面)を機体に固定すると、フロントプレート固定時より更に振動が発生しやすくなります。別な構造のギヤボックスにして、モーター本体を機体に取り付ける様にしても振動が起こる事があります。この時フローティングマウントにすると余計に振動しやすくなります。

●モーターの大きさ
540ツインモーターではD13.5でも振動の問題なし。
260gのモーターではD16で振動発生。
70gのモーターではD13で強烈な振動。

●ギヤボックスの有無
振動は、どんな種類のギヤボックスでも起こる可能性があります。また、ギヤボックスの無いダイレクト駆動でも発生します。(ダイレクト駆動ではモーターマウントの剛性が大変重要)

その2(2月19日)
【対処方法】
以上のような経験から、振動を押さえる為に次の2つの方法を考えてみました。

●取り付け強度のアップ
まず、ユニットを機体にガッチリ取り付ける方法です。ただ、この方法はプラネタリーギヤやダイレクト駆動モーターの様にケースがしっかりしているものなら可能ですが、それ以外では剛性不足が心配されます。
また、この場合、ペラが接地した時の事を考えると、折りペラが必要になるでしょう。

●カウンターバランサーの使用
振動にはモーター重量が関係しているようなので、モーターに重りを取り付けてみます。
機体軽量化の逆になってしまうのでどうかと思われるかもしれませんが、重りは支点から離れているほど効果が大きいので、実際にやってみると10数グラムでも効き目が現れてくる事があります。

【選択】
ガッチリした取り付けをしようとするのであれば、フローティングマウントや中途半端な強度のモーターマウントでは役に立ちません。たとえしっかり固定出来たとしても、機体そのものと一緒に振動してしまう事もありますし、音に関してもちょっと気になります。
一方、カウンターバランサー方式の場合は、重りを積む抵抗感がありますし、スペースの問題もあるかもしれません。結局、どんな振動防止策をとるかは、その時の使用機材や目的によって変わってくると思います。

その3(2月20日)
【カウンターバランサーの実例】
「ごーまるギヤ」では、前述のようにユニット自体の剛性の問題があるため、カウンターバランサーの使用が無難だと思います。実際にどの程度の重りが必要なのかは、実験で確かめてみるしかないのですが、私の場合は次の様にしています。

●ファンフライ機の場合
機体が華奢なせいもあってか、540モーター(170g)とD13ペラの組み合わせで振動が発生しました。
振動の原因や対策方法が分からなかった時は、モーター後部と機体をアルミ板で連結しておきましたが、今ではエンドベルの先に10グラムの重りを取り付ける事で振動を解消しています。

●1406/4Dモーター(170g)の場合
14セルで13×9ペラを使用したとき、若干振動が発生したので、モーターエンドベルにねじを立て、そこに15グラムの重り(高ナット)を取り付けています。

●1106/3.5Yモーター(70g)の場合
7セルでD13ペラ使用時に、強烈な振動が発生したので、モーターエンドベルにねじを立て、その先に25グラムの重り(高ナット)を取り付けました。ただこの時、3ミリネジを使用していた為、振動による金属疲労で、ネジが折れてしまいました。ネジはなるべく太いものが必要なようです。

その4(3月4日)
【ダイレクト駆動の場合】
レポートの前の方で、「振動はギヤボックスの無いダイレクト駆動でも発生し、その場合はモーターマウントの剛性が大変重要」と書いておきました。その実例として、最近雑誌でも紹介されたAXI 2820/10モーターでの経験を紹介しておきます。

このモーターはアウターローター方式のモーターながら、機体への取り付けは一般モーター同様、フロントプレートを固定するようになっています。そこで、いつも使っているベニヤ板製のテストベンチに取り付けて、回転テストをしてみました。
すると、D13ペラで強烈な振動が発生し、D10.5辺りの小さいペラでもその可能性がある事が分かりました。
振動の原因を探してみると、テストベンチの構造に問題があり、一枚のベニヤ板の先にモーターを取り付ける構造では、板のねじれによってモーターの揺れを完全に押さえ付ける事ができないのでした。

このモーターを機体に取り付ける場合は、説明書にもあるようにマウントプレートを高い剛性を持った材質のものにして、同時にそのプレートをガッチリと機体に固定しておく必要があります。
ギヤユニットの時に採用していた「柔らかい取り付け方法」は一切通用しないのが、このモーター使用時の一番のポイントです。
尚、このモーターの性能はカタログ通りのものですから、取り付け方法にさえ気をつければ、10セルスポーツ機に問題無く使用出来る事を付け加えておきます。


32)機体のセッティング(2002年2月24日)
機体の内容
・サイレント50(翼長1380mm、全長1207mm)・全備重量:1824g
・モーター:LMT1920/14・バッテリー:16N−1700mAh
・ぺら:APC12.5*9(8150rpm)・ギア:50ギア、100:21

上昇時の引きに問題があるようですが、16セルでこの重量なら、バッテリーのエネルギーからしてパワー的には問題無い線が出せると思うので、ちょっと不思議ですね。
因に、私が現在飛ばしている機体は、以前ここで紹介していたナビゲーター25で、今では14セルにして2300gになっているのですが、それでもP-03後半のフィギュア9(※注)が可能ですし、RC2400なのでP-03終了後もアドバンスが半分以上出来る余力もあります。

(※注)背面水平飛行からダウンを打って垂直上昇し、その垂直上昇中に180度ロールを3ポイント行い、その後アウトサイドループを270度して背面水平飛行で終了。

私はLMT1920/14を使った事が無いので、具体的なギヤ比とかのアドバイスは出来ませんが、実際に使っている方の意見を聞かせてもらえると良いですね。
それと、もう一つ言える事は、人によってパワー感とか要求がそれぞれ違っている事があると思います。
私の場合は、上記の様に「P-03後半のフィギュア9ができるパワー」があれば、取りあえずはスポーツフライトには充分と考えているのですが。
重心位置に関しては人それぞれで考えがあると思いますが、私の場合は最初、一般的な対称翼のパターン機なら平均翼弦上で33〜35%あたりにセットして飛ばし始め、その後癖をみながら調整しています。


33)ヨコモS-PRO11T2Wの使用状況(2002年5月15日)
ヨコモS-PRO11T2Wは、私のファンフライ機やクラブ員のマーチで1年間使い続けていますので、その状況をお知らせします。

ブラシ:純正品(ヨコモ081)
バッテリ−:7N-2000,7N-2400
コントローラー:slim-50be
減速比:機体によって使用ペラは異なるが、モーター初期回転数が32000rpm以上になるように設定
モーターラン時間:5分程度

コミュテーターの研削は15〜20フライトを目処に行い、その時に削り込む深さは0.01mm程度です。
ブラシの消耗は150フライトして1mm程度ですから、ブラシを新品に交換する事はほとんどありません。
コミュ研後の数フライトは、ブラシ表面がツルツルピカピカですが、徐々に細かいスジが現れ、その後ある時を境に急激に傷みが進行してブラシ自体が短くなってしまいます。
こうなってしまうとコミュ研の深さも0.04mm以上になってしまうので、早めのコミュ研をするようにしています。





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