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50プロダクトベルトユニット搭載機』 ラジコン技術 2010年10月号に掲載
秋葉洋一郎氏のカナライザー
 今年の日本選手権で,ついに秋葉洋一郎選手の電動機が登場する。昨年の世界選手権の後,電動機の可能性を追求してきた結果が結実した。機体は従来の『PROLINE』をべ一スに,電動のメリットを最大限に引き出すアイデアが随所に盛り込まれている。
 この機体の最大の特徴は,モーターの減速機構にべルトドライブを採用したことであろう。従来の減速はギヤ(歯車)によるものが大半であったが,ギヤから出る騒音や耐久性に問題を抱えていた。今回採用されたタイミングベルトによる減速機構は,「50プロダクト」で試作されたもので,6mm(欄外の注参照)幅のタイミングベルトを2段減速としたことによりコンパクトにまとまり,減速比も6:1から6.73:1まで変化させることが可能となっている。重量も,ギヤダウンユニットとほとんど変わらないレベルに仕上がった。特筆すべきは,その驚異的な耐久性で,300フライト近くをメンテナンスフリーで飛行できる。また,飛行音はギヤダウンのような金属音はなく,柔らかい耳障りの良い音質である。今後,さらに完成度を上げて市販される予定だ。
※注)正しくは9mm幅
大きくなったカナライザーと,やや短くなった主翼が特徴。

タイミングベルト2段滅速により,コンパクトにまとめられたパワーユニット(50プロダクト製)。 後方で回っているのは,飛行後にモーターを冷却するために置かれた電動ファン。
パワーユニット

テクニカル・データ

全  幅・・・・・・・・・・・ 1850mm
全  長・・・・・・・・・・・ 1996mm
主翼面積・・・・・・・・・・・・60du
全備重量・・・・・・・・・・・・4800g
モーター・・・・・・・Hacker C50 13XL
プロペラ・・・・・・・20.5x12 (APC改)
バッテリー・・・・・10S 4000〜4500mAh
減 速 比・・・・・・・・・・・6.73:1
RC装置・・・・・・・・・・Futaba 14MZ
仕 上 げ・・・バルサ構造⇒フィルム張り

プロペラは大径小ピッチの20.5×12(APC改)を使用。 機首サイドの他、スピンナー先端の穴からも風を取D入れ、冷却効果を高めている。 2段減速の採用によって、モーターの冷却効果を増すために装備されたヒ一トシンクと冷却ファン。
冷却効果 ヒートシンク

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