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1段減速 ベルトユニット 開発物語 その5


その5
更なるチャレンジは

 今回の1段ベルトユニットでは、更にチャレンジをしている部分がいくつかあります。 まず、ベルトを後ろ側に持ってきました。それによって駆動シャフトが長くなる弊害もありますが、反面、支点間隔が長くなるので正確な位置保持ができるのと、ベアリング容量(大きさ=重量)が小さくできたため、結局、重量的には気にならない結果となりました。

 では、何で後ろにプーリー?…の答えは、1段にすれば「小プーリー側」に当然モーターが取りつきます。 となると、1段のユニット高さ+モーターの半径分が加わって、結果スマートな機種に収まらなくなる可能性が大きくなりました。

 先行試作した50クラス用の1段減速ユニットは前側にプーリーがあるタイプでしたが、まるでDOHCの工ンジンのようにプーリーが機首から飛び出しています(画像-3。これはこれで、メカニカルな雰囲気で格好良いんですけどね〜。←苦しまぎれ)。

 同クラスの工ンジンヘッドの位置に「同程度の寸法」に収めるには、必然的にプーリーを後ろ側に持ってくる必要があったのです(画像-4)。

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50クラスの試作ユニットを搭載した、K&S製のスカイウオーカー。
よ〜く見てみると、胴体からユニットが出てしまい、機首に収まっていませんね。
ちょっとこれでは皆さんからの支持は得られないかも…。
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先行試作した、50クラス用の1段減速ベルトユニット。
前側のテンションプーリーが大きく出っ張っています(DOHCではありません!)。
でも、これはこれで、なかなかカッコいいと思いませんか?

 次にナゾ解きです。50の社長日く、「今度のはさ〜、1段減速でさ〜、モーターとペラを逆転させたいんだけど…」、私は「良いんじやない?…ん?…は?…逆転??…どうすんの?」と禅問答になってしまいました。 良く考えてください。ベルトって、大小プーリーの回転方向が同じ「はず」ですよね。 でも50の社長は、ニヤニヤしながら「大丈夫、できるから」って出てきたのが「画像-5」のとおりです。 それにしてもこんなベルト、本来は何に使うのでしょう?

 それと、このユニットには従来の常識?…をくつがえす機構も組み込んでみました。 それについては、後のお楽しみということで…。

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試作の「1段減速ベルトユニット」が完成しました。
両面に歯のあるベルトを使って、こういうふうに取り回すとモーターとプロペラとを逆転できるとは…。
3人寄れば、まあ〜、何とかなるもんですね。

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